ファッションの基礎知識

繊維の加工の基礎知識

最近の衣料品には抗菌防臭加工や消臭加工など様々な加工がほどこされています。繊維の加工と表示されているマークについて基礎知識として知っておきましょう。

 

繊維製品に関する抗菌防臭加工とは、黄色ぶどう球菌の増殖を抑えることによって防臭効果のある加工です。繊維や生地の状態で加工剤をつける方法や、加工剤を繊維に練り込むなどの方法があります。

 

制菌加工とは、防臭のためではなく、常在菌や有害な細菌の増殖を抑える加工で、黄色ぶどう球菌、大腸菌などの増殖を抑えます。制菌加工には、特定用途・一般用途があり、医療用である特定用途のものは、MRSAの増殖も抑えるものです。抗菌防臭加工・制菌加工に関しては、社団法人繊維評価技術協議会が認証マークであるSEKマークが目安となります。抗菌防臭加工のある衣料品には青、特定用途の制菌加工に赤、一般用途の制菌加工にオレンジのSEKマークがつけられています。赤のSEKマークの衣料品は医療用なので、一般には販売されていません。紫のSEKマークは、光触媒抗菌加工の表示です。光触媒抗菌加工では、従来の抗菌剤を減らし、光触媒による加工によって黄色ぶどう球菌と肺炎桿(かん)菌の増殖を抑えます。

 

また、2009年度より、緑のSEKマークが加わる予定です。緑のSEKマークは、防かび加工のマークで、繊維上のかびが発育するのを抑制します。

 

社団法人繊維評価技術協議会の認証マークには、消臭加工マークもあります。消臭加工は、繊維が臭気成分と触れた時、その成分を吸着し、別の物質に変化させてアンモニア臭や汗などの臭いを取り除きます。

 

最近のファッションには様々な加工された繊維が使われています。どのような機能が必要なのかを考えるためにも、衣類に付いているマークや表示を読み取ることのできる基礎知識を持つことが大切です。より、ファッションを楽しむためには、基礎知識をしっかりと身に付けておきましょう。